cea631f1.JPG先日、30年来のつきあいになる友人Mと隣の町、隣の駅へと行った。もうすぐ3人目の子供が生まれるMは頼りになるビッグダディで、いろいろ腕利きである。俺の庵にエアコンを取り付けてくれたのである。そのお礼に一杯やろうじゃないの、というわけであった。

隣の駅なんてその気になれば歩いていけるわけで、おそらく千葉の人には「地元」と伝えてしまうくらい身近な場所なはずであった。まあ、千葉の人じゃなくても全然よくって、要するに横浜の人以外にはおそらく「地元」と説明している土地に違いない。

しかし、まあ全然知らなかった。たった一駅しか離れていないのに、隣の駅にスナックが立ち並ぶ一画に面長のアンパンマンの七夕飾りの電飾が設置されているなんて事実はまったく知らんのである。

でもって、立ち並ぶスナックを目の当たりにしながら、「出張だったら行っちゃうかもね、ていうか行くよね」などと腰の引けた可愛いことを言い合いながら、三十路後半戦ボーイズ二人は、友人T上君から教わった韓国料理店へ向かった。

マンションの1階にある韓国料理店は、いきなりたどたどしい日本語のオカミサンが出迎えてくれて、さながら「一駅海外旅行」なのであった。

いろいろすすめてくれたので、それに従ってオーダーしたが、
「”%$#&%’&(&)’0YUYO」とオカミサンが言っていてさっぱり解らぬものがあったが、それも注文した。男は引かない。

テラテラに焼き込まれた石鍋で焼き上げる焼肉がうまく、メタボーイズ二人はためらうことなく、もりもり食ったのであった。少し食い過ぎてためらえばよかった、と思いつつあったころ「シメね」と言いながらオカミサンがキムチと豚バラでもって炒飯を作ってくれた。
「飯」のことを「シーメー」とは業界人かと思ったらそうではなく、例の「”%$#&%’&(&)’0YUYO」であった。

ああ、うまかった。満足満腹で領収書を書いてもらって店を後にした。
よく見ると
宛名は「白井」になっていた。ちなみに俺の本名は「白石」。一駅でもアウェーはアウェーなのであった。

*写真は例の中山の路地。渋いぜ。