1d7ab0b2.JPG結構浸透しているようですが、この豆腐。
「風にふかれて豆腐屋ジョニー」
ふざけたネーミング。こったパッケージ。そしてちょっと高めの価格。
こういうのを狙い過ぎって言うのよ、と思って、ぼくはスーパーでもあえて無視しておりました。
気にはなるのだけど。ぼくは優等生。そして彼女はちょとグレている。そんな中学のクラスのように。
しかし、超親友が一丁購入したのを、ちらと分けてもらってびっくり。

まずは手にして驚愕。その大きさに比して、ずしりと重みがある。水気を含み、フルイドのように手の動きより少し遅れて中身が動く。
いきなりセクシー。
笹舟のようなパッケージを覆う和紙風のふた。ぺろりと剥いたそのとき、艶やかな白い肌が顔を出す。
たまらなくセンシュアル。
こらえられない。ぼくはスプーンを…。そうスプーンでなくてはこわれてしまいそうにプルプルしているのです。
だからスプーンを、いや、この豆腐の名前の文脈的には「匙」をぶすりと指しました。それも四角い形のアイスクリーム用の匙を。ぷりんとした弾力。まさにウェストミーツイースト。そして、そこはかとなくインモラル。
おもむろに口へ。おっとその前に塩を一振り。うまい豆腐は塩だぜベイビー。
ぱく。むちょむちょ。やわらかいのに歯ごたえもある。
ふった塩もよかったのか。
甘さを持った豆腐が、塩に刺激され、さらに奥深く。何か乳製品のごとき香りをともなってぼくの舌をすべるのどを過ぎる。
酸味のない超高級ヨーグルト、あるいはくどさのないヤギの乳のチーズ。あーなんておいしいんだろう。
優等生はグレた彼女の魅力にやられた。そういう、ぷち背徳の味がする。なんかしちゃいけないことをしている気分。そして…昇天。

まあ、大げさなんだけどね。はまっちゃった。ジョニー。お前すげえよ。